>誰が本当の悪人なのか・・・映画『悪人』耽溺サイト

著者

著者>吉田修一

キャスト

清水祐一役 - 妻夫木聡
馬込光代役 - 深津絵里
増尾圭吾役 - 岡田将生
石橋佳乃役 - 満島ひかり
佐野刑事役 - 塩見三省
久保刑事役 - 池内万作
清水依子役 - 余貴美子
清水房枝役 - 樹木希林
気になる役者
 

著者>吉田修一

 クズな登場人物を書かせたら世界一だと、個人的に思っているのが、この作家「吉田修一」です。彼は長崎市出身で、長崎県立長崎南高等学校を卒業後、法政大学経営学部へと進み、大学卒業後はスイミングスクールのインストラクターなどのアルバイトを経験しながら小説を書いていたようです。平成9年になるとようやく「最後の息子」という作品にて、第84回文學界新人賞を受賞しすることとなります。なお本作は小説家デビューを飾った記念すべき作品であると同時に、第117回芥川賞候補でもあります。

 その後も、その才覚を伸ばしていき、平成14年には『パレード』という作品で、第15回山本周五郎賞を受賞しました。(本作も原作付きの映画になっている)また同じ年に「パーク・ライフ」という小説でついに、第127回芥川賞を受賞しました。デビュー作で惜しくも逃した芥川賞をついには射止めたということです。ちなみに山本周五郎賞は大衆小説の文学賞であり、芥川賞は純文学の文学賞であることから、純文学と大衆小説の文学賞を合わせて受賞したことにより、山田詠美、島田雅彦などと同じクロスオーバー作家が現れたと話題にもなりました。

 なお本作、『悪人』では平成19年に第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞しています。

「悪人」を見た人におススメ

作品リスト

最後の息子 文藝春秋、1999 のち文庫

最後の息子(『文學界』平成9年6月号)

破片(『文學界』平成9年9月号)

water

熱帯魚 文藝春秋、2001 のち文庫

熱帯魚(『文學界』平成12年11月号)

グリンピース

突風(『文學界』平成11年12月号)

パレード 平成14年1月、幻冬舎、のち文庫

パーク・ライフ 文藝春秋、2002 のち文庫

パーク・ライフ(『文學界』平成14年6月号)

flowers(『文學界』平成11年8月号)

日曜日たち 講談社、2003 のち文庫

日曜日のエレベーター(『小説現代』平成14年6月号)

日曜日の被害者(『小説現代』平成14年9月号)

日曜日の新郎たち(『小説現代』平成14年12月号)

日曜日の運勢(『小説現代』平成15年3月号)

日曜日たち(『小説現代』平成15年6月号)

東京湾景 新潮社、2003 のち文庫

東京モノレール(『小説新潮』平成14年9月号)

品川埠頭(『小説新潮』平成15年3月号)

お台場から(『小説新潮』平成15年5月号)

天王州1605(『小説新潮』平成15年7月号)

りんかい

お台場まで

長崎乱楽坂 新潮社、2004 のち文庫

正吾と蟹(『新潮』平成14年10月号)

タローと炭酸水(『新潮』平成14年12月号)

明生と水玉(『新潮』平成15年3月号)

清二と白い絣の浴衣(『新潮』平成15年6月号)

駿と幽霊(『新潮』平成15年8月号)

悠太と離れの男たち(『新潮』平成15年11月号)

ランドマーク 講談社、2004 のち文庫

初出:『群像』平成16年5月号

7月24日通り 新潮社、2004 のち文庫

初出:『小説新潮』平成16年10月号、11月号

春、バーニーズで(平成16年11月、文藝春秋)

春、バーニーズで(『文學界』平成14年9月号)

パパが電車をおりるころ(『文學界』平成15年2月号)

夫婦の悪戯(『文學界』平成16年4月号)

パーキングエリア(『文學界』平成16年11月号)

楽園

ひなた 光文社、2006 のち文庫

『JJ 』(平成15年5月号‐平成16年8月号連載)「キャラメル・ポップコーン」に加筆・修正、改題。

女たちは二度遊ぶ 角川書店、2006 のち文庫

『野性時代』に「日本の十一人の美しい女たち」として発表した連作。

どしゃぶりの女(『野性時代』平成16年9月号)

公衆電話の女(『野性時代』平成17年1月号)

自己破産の女(『野性時代』平成17年6月号)

殺したい女(『野性時代』平成17年4月号)

夢の女(『野性時代』平成17年5月号)

平日公休の女(『野性時代』平成17年3月号)

泣かない女(『野性時代』平成17年2月号)

最初の妻(『野性時代』平成16年12月号)

CMの女(『野性時代』平成16年10月号)

十一人目の女(『野性時代』平成17年7月号)

ゴシップ雑誌を読む女(『野性時代』平成16年3月号)

初恋温泉(平成18年6月、集英社)のち文庫

初恋温泉(『小説すばる』平成16年1月号)

白雪温泉(『小説すばる』平成16年4月号)

ためらいの湯(『小説すばる』平成16年10月号)

風来温泉(『小説すばる』平成17年1月号)

純情温泉(『小説すばる』平成17年4月号)

うりずん(写真・佐内正史、平成19年2月、光文社)

『VS.』に「スポーツのある風景」として連載。

悪人(平成19年4月、朝日新聞社)のち文庫

朝日新聞夕刊連載(平成18年3月24日 - 平成19年1月29日)

静かな爆弾(平成20年2月、中央公論新社)のち文庫

中央公論連載(平成18年4月号 - 9月号)

さよなら渓谷(平成20年5月、新潮社)のち文庫

週刊新潮(平成19年7月26日号‐平成19年12月27日号連載)

あの空の下で(平成20年10月、木楽舎)のち集英社文庫

全日本空輸機内誌『翼の王国』平成19年4月~連載中

願い事(『翼の大国』平成19年4月号)

自転車泥棒(『翼の大国』平成19年5月号)

旅たびたび バンコク(『翼の大国』平成20年5月号)

モダンタイムス(『翼の大国』平成19年6月号)

男と女(『翼の大国』平成19年7月号)

旅たびたび ルアンパバン(『翼の大国』平成20年6月号)

小さな恋のメロディ(『翼の大国』平成19年8月号)

踊る大紐育(『翼の大国』平成19年9月号)

旅たびたび オスロ(『翼の大国』平成20年7月号)

東京画(『翼の大国』平成19年10月号)

恋する惑星(『翼の大国』平成19年11月号)

旅たびたび 台北(『翼の大国』平成20年4月号)

恋恋風塵(『翼の大国』平成19年12月号)

好奇心(『翼の大国』平成20年1月号)

旅たびたび ホーチミン(『翼の大国』平成20年8月号)

ベスト・フレンズ・ウェディング(『翼の大国』平成20年2月号)

流されて(『翼の大国』平成20年3月号)

旅たびたび スイス(『翼の大国』平成20年9月号)

元職員(平成20年11月、講談社)

書き下ろし

キャンセルされた街の案内(平成21年8月、新潮社)

日々の春(『an・an 』平成15年4月30日、5月7日号)

零下五度(『小説現代』特別編集『エソラ』vol.3)

台風一過(『文藝』2005冬号)

深夜二時の男(『野性時代』平成18年5月号)

乳歯(『新潮』平成20年1月号)

奴ら(『新潮』平成20年9月号)

大阪ほのか(『yom yom 』vol.1)

24 Pieces(『yom yom 』vol.5)

灯台(『新潮』平成19年1月号)

キャンセルされた街の案内(『文學界』平成10年12月号)

横道世之介(平成21年9月、毎日新聞社)

毎日新聞連載(平成20年4月1日‐平成21年3月31日連載)

空の冒険(平成22年9月、木楽舎)

全日本空輸機内誌『翼の王国』平成20年10月~平成22年9月連載

平成猿蟹合戦図(平成23年9月、朝日新聞出版)

週刊朝日(平成22年5月28日号-平成23年4月22日号連載)

作品のメディア展開

映像化

『東京湾景』

『東京湾景 Destiny of Love』として、仲間由紀恵主演でドラマ化(平成16年7月 - 9月、月9枠)。

『春、バーニーズで』

西島秀俊、寺島しのぶ主演で映像化(平成18年2月19日にWOWOWドラマW枠)。

『7月24日通り』

『7月24日通りのクリスマス』として大沢たかお&中谷美紀主演で映画化(平成18年11月3日公開)。

『water』

自ら映画化、映画監督デビューを果たしている(平成19年3月公開)。

『パレード』

藤原竜也主演で映画化(平成22年2月20日公開)。

『女たちは二度遊ぶ』

(平成22年3月にBeeTV)。

『悪人』

妻夫木聡主演で映画化(平成22年9月11日公開)。

漫画化

7月24日通り

春名里日による漫画化。 平成18年10月13日、講談社デザートコミックス

舞台化

『パレード』

山本裕典、竹内寿、福士誠治 他出演予定。平成24年1月に天王洲銀河劇場にて上演予定。

楽しい日本の映画

オススメの作品

 彼の作品は比較的傑作とも言える映画になっている作品が多いので、もし小説をあまり読まない人であれば、そうした原作となっている映画を見るのがいいのではないかと思います。特にオススメしたいのは藤原竜也さんも出演している実写映画化された作品『パレード』です。これは五人の若者たちがルームシェアをする中で、次第にその共同生活の中にひずみが生じていくという物で、悪人と比べるとかなりエンターテイメントよりの作品にはなっているので、読みやすい、見やすいという面では一押しです。しかし、勿論ラストに関しては悪人と同じようにかなりヘビーになっていて、途中までのライトな内容が嘘のように思えるような作品となっています。このラストシーンに関しては山本周五郎賞を受賞した際にもかなり賛否両論があったらしく、花村萬月氏に関してはそのラストシーンに関して激しく指摘していました。確かに表現としてはかなりきわどいものですが、そこも含めて本作の魅力だと言えるような気がします。